里山の暮らし Tag

旨い肉を

なぜ、イノシシを狙うのか。

イノシシ猟師をしている理由を、ふと思い返してみた。 なんでだろう、ってちゃんと考えたことはあまりなかったかもしれない。 生物として自分より圧倒的に強く、畏敬の念を抱く存在と勝負するのは恐い。でも、楽しい。その獲物を捉えるために入念な準備をして、洞察力を駆使してワナを掛け、掛かったイノシシを手にする。その時間を、僕が好きだからに他ならない。 知らずに涙がでる瞬間もあってドキッとすることがある。野垂れ死にするつもりは毛頭ないから、細心の注意を払っている。人に言われてやっていることではなく、溢れる情熱と確かな覚悟に基づいている。 ...

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信念は、あるか。

特にこの猟期から、この手で殺めるイノシシたちに恥じぬだけのことがしたいと強く思うようになった。 自らの手という責任において、可能な限り手を尽くしたいと思うようになった。ときに揺らいでいたものが、ようやく確かなものに近づいてきたのが自分でもわかる。...

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2017年1月 イノシシ猟(くくり罠)

(ここなら獲れる) そう思えるけもの道のピンポイントを見切り、くくりワナを設置。設置が完了して、現場を見返したとき。 (うん、獲れるな。) そう思えるワナを掛けれたら獲れることが多くなってきた。そこに揺るがない信念が生まれるだけの努力が必要だな、ってつくづく思う。人並のことをしていて、何十年もやってきた人の上をいけやしないから。...

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2016年12月 イノシシ猟(くくり罠)

きょうの巡回で、2016年の猟期前半のククリ罠猟をおえました。 この猟期はシカは獲らず、ひたすらイノシシを狙ったワナ猟で、11月15日の解禁から今朝までの45日で21頭のイノシシを獲ることができました。...

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マムシ

玄関の戸をガラガラと開けたら、ヘビの這う姿が目に入った。 買い物から帰り、片手で娘を抱いて古民家の戸を開けたら、土間をヘビが這っていた。野外ではなく、家のなかに、家族の生活空間にヘビが居る。そのことに対して半泣きになり、早く夫へ電話しようと思いながらよく見ると、マムシではない。これは確かに生きたヘビだけど、マムシではない。そうしてすこしずつ我にかえり、「お願いだから、早くここから出ていって下さい」と睨むと、裏口の僅かな隙間からそのヘビはのそのそと出て行った。山から帰宅した私にそのことを共有してくれた妻いわく、そういう状況だったらしい。ヘビに対して「出て行って」と睨んだ妻の顔はどんなだっただろうかと思い浮かべたら、少しどきっとした。その感情はともかく、突然目の前にヘビが現れて怖かっただろうな。マムシじゃなくてアオダイショウで良かった、ほんとうに。...